エチゼンクラゲの天敵、ウマズラハギ。

富山県よりとてもユニークな顔をしたサカナが入荷してきました、ウマズラハギです。

「角」と言うか「触角」と言うか、「棘」と言った方が相応しいモノが、発泡ケースに突き刺さりいつも発泡まみれで真っ白です(笑)。

サメ肌に匹敵するぐらいザラザラした体表は、カワハギの仲間特有のもので下ろし金の代用品で、生わさびを木目細かく下ろせそうです。

ウマズラハギの名前は外見から来ており、馬の顔を連想させることからこの名がつけられました。

可愛い顔をしてますが意外と獰猛で、大好物が何と漁業の敵「エチゼンクラゲ」だそうです。

普通のサカナでは、エチゼンクラゲの毒のある触手に触れるとボロボロになってしまいますが、ウマズラハギは硬い鎧に囲まれているためなのかダメージがないそうです。

そして「海のピラニア」のように集団で、コラーゲンの塊エチゼンクラゲに襲いかかるようです。

ウマズラハギは四季を通じて不味い時期がなく、フグやヒラメの端境期にあたる夏に代用されることから夏が旬と言う説がありますが、カワハギの仲間の味の醍醐味は肝です。

晩秋から冬にかけて大きく膨らむ肝に、極めて淡泊な白身を合わせて食べるのは最高の贅沢です。

今は便利な世の中、皮を剥いで頭を取り内臓処理をしたウマズラハギまで普通に入荷しています。

これなら手軽にウマズラハギのちりや、煮付け、唐揚げを作れます。

変な例えですが、フグと称してカワハギで偽装するくらい素人を騙すことができるのですから、カワハギよりも質は落ちようともウマズラハギは普通に美味しいサカナです。

誉め過ぎかもしれませんが、フグと並び称されることもあるそうですよ。