魚の鮮度と美味しさとは異次元です。

魚が好きで、魚に係る会社に勤務して、好きな魚を自分で料理したり、お店で食べたりと、食に恵まれているせいなのか、とても有意義な生活を日々送っています。

しかし魚が好きだから、魚そして市場に関して間違ったテレビ番組だけは許せないんです。

昨日、朝の番組で「H市場」が取り上げられていましたが、まるで「市場が悪」「市場を通すことが悪」とイメージを与える内容でした。

確かに流通の改革、従前と違った形態で魚を料理店、居酒屋にお届けする「H市場」の商売スタイルは画期的だと思うし否定もしません。

しかし、「新鮮だから美味い」なんで断定的な意見で視聴者を騙さないで欲しいです。

過剰な演出は、一般視聴者に間違った認識を植え付けてしまいます。

上記の件は従前より、ネット上にも同様の質疑応答が多数掲載されています。⇒答えはサカナによって違います。

なんでもかんでも新鮮、獲れたてが美味しい訳ではないんです。鮮度だけが重要視されるのは間違えです。

マグロは獲りたてだと身がバリバリで不味く、「寝かせる」、熟成、エイジング、時間を置くことでタンパク質がアミノ酸(うま味)に変わったものを私たちは口にしています。

これは、烏賊やブリ、天然のマダイなどにも同じことが言えます。

それに対してサバやアジ、イワシなどは、熟成させようとしても身そのものの劣化(腐敗の進行)が早いため、鮮度の良いうちに食べた方が美味しく頂けるんです。

魚が市場を通ることで時間がかかり、マイナスイメージが先行しますが、流通網はハッキリ言って進歩しているのと、サカナの輸送手段も高度化しています。

出荷者も鮮度が落ちないように様々な努力をし、市場も同様の努力を行っています。

そして漁獲された翌日には魚たちは市場に運び込まれているし、獲れたその日にセリにかけられる平塚市漁協の朝網追っ駆けなどもあるんです。

一度市場の様子を見に来て頂き、是非その目で見て本当の事実を確認して欲しいです。

横浜市場は「粋・活・生」をテーマに、「横浜食文化の一丁目一番地へ」と言うスローガンを掲げて、洗練された(粋)、躍動感あふれる(活)、命を支える(生)市場を目指して活動しています。