今日は大漁!選ってみたら未利用魚が大変だ。

昨日、久々平塚市漁協の川長三晃丸の水揚げを見学に伺いました。

午前3時少し前に平塚市新港に到着すると、正に今から水揚げが始まるところ。

ダンベと言う箱に4杯分、水揚げされた魚を順番に選別台に移し魚種、大きさ毎に手際よく分けて行きます。

今日も大漁!と思ったけれど、選別して行くうちにどんどん量が減っていきます。

選別された魚は市場に出荷されるのですが、そうじゃない魚は全て廃棄処分されます。

廃棄処分するモノはダンベで2杯、実に水揚げした50%を廃棄していることになります。

食べることが出来ない魚ではないのですが、サイズが小さ過ぎたり、量が纏まらないと値がつかないため出荷しないんです。

なぜかと言うと、魚を出荷するには発泡の箱、氷、運送費などコストがかかるので、コストに見合う価格で販売できない場合は出荷しません。

獲ってきた魚で川長三晃丸で働く従業員を養い、そして会社経営を行っているので、赤字になってまで出荷することはないんです。

私たちはこの魚たちのことを「未利用魚」と呼んでいます。

黄色いカゴに入っているサバは、全て規格外。こんなにキレイでも値がつきません。

そして、クロシビカマスなど雑魚も混在しています。

う~ん、折角獲ってきた大切な魚ですから、1円でも何とかお金に変えたいのですが・・・・・。

未利用魚の問題は当地平塚だけの問題ではなく、全国の漁業関係者にとって頭の痛い大きな問題です。

このブログを読んで頂いている漁業関係者、食品に係る仕事に従事されている方、魚に関して研究をされている方で、何か良い知恵があったら是非ともご享受の程お願いいたします。

 

追伸

ちょっと珍しい魚を発見しました。

禁断の「ワックスエステル」、しかし怖いもの見たさで食べてみたい魚「バラムツ」です。

あまりにも脂が強いので、適量を超えて摂取すると下痢しちゃうほどの要注意魚です。

かなり表面はザラザラで紙やすりみたい。

おなじクロタチカマス科のクロシビカマスの魚体表面とは正反対です。

市場には出荷されることのない魚、産地である平塚ならではの光景です。